不幸にして歯を失ってしまった場合の治療法

下記のような治療法があります。

01 そのまま

04 義歯(入れ歯)

02 歯の移植

05 インプラント(人工歯根)

03 ブリッジ

そのまま

歯を抜けたまま放置すると、

抜けたスペースに向かって他の歯が倒れる

歯並びかみ合わせが悪くなる

顎の関節に不具合が生じる

噛みやすい反対側ばかりで噛むため、残った歯に負担が集中し歯の寿命を縮める、体がゆがむ

歯を失った本数が多いほど治療後の違和感が大きく治療も困難になるため、
失った本数が少ないうちに治療を行ったほうが良い

食物がよく噛めないため肥満になりやすい

抜けた歯をそのままにしておくと約30%の方が10年ぐらいで連鎖的に他の歯を失います。

歯の移植

歯の移植とは、健康な歯を歯の無い所に植えることです。
主に、親知らずを移植します。(親知らずは保険適応)

手術の困難さや移植歯が平均5〜10年程しか持たないという問題があります。

歯の移植

ブリッジ

ブリッジ

失った歯の隣の歯を削って固定式の歯を入れます。

メリット
@治療が早い、A費用が安い、Bある程度咬める

デメリット
@健康な歯を削る
A隣の歯への力の負担が大きくなり、一生の耐久性のない歯の寿命が
 いっそう短くなる
Bものがよく詰まる

歯の根を回復しない限り、近隣の歯に悪影響を与えています。
その結果、長期的にはブリッジの場所は大きな入れ歯が入ることが十分予想されます。

義歯(入れ歯)

義歯(入れ歯)

メリット
@治療が早い、A費用が安い、B歯をあまり削らない

デメリット
@違和感が大きい
Aばねのかかった歯の寿命が短かくなる
Bものがよく詰まる
C隣の歯に虫歯をつくりやすい
Dゴマなどを食べると隙間に入り込み痛い

入れ歯のデメリットについて

インプラント(人工歯根)

インプラント(人工歯根)

インプラント治療は高額ではありますが、残った歯の寿命等、
長い目で見た場合は値段以上の価値がある治療と言っても過言ではありません。

メリット
@入れ歯に比べしっかり咬める
A隣の歯を削らない
Bブリッジより寿命が長い
Cブリッジや入れ歯と比べて、残った歯の寿命を長くする(予防)
D食べたりしゃべったりするのに支障をきたすことはほとんど無く快適
E審美的にも自分の歯と比べて遜色ないほどに回復可能
F治療の成功率や治療寿命を考慮した確実性は、他の歯科治療を遥かに上回る

デメリット
@費用が高い(健康保険外治療)
A手術を伴う
B治療回数が多く、治療期間が長い

従来の歯が全て無い場合の治療法

従来の歯が全て無い場合の治療法

お口と全身の老化について

歯を失った時の選択がその後に与える影響をまとめています。

お口と全身の老化について

お口と全身の老化について

歯がなくなると認知症になりやすい

歯を失うと認知症を発症するリスクが高まることが、このほど発表された厚生労働省の研究班(主任研究者=近藤克則・日本福祉大教授)の調査結果で分かりました。残っている歯の数が減少するにつれて脳が萎縮し、脳機能が低下すると報告されています。
認知症の人は9.4本歯が残っていたのに対して、健康な人は14.9本の歯が残っていたことから明らかとなりました。そして、認知症の人は歯の状態もよくないことが多く、特に歯がほとんどない人は認知症の発症リスクが1.9倍になることが明らかになりました。

さらに、高齢者の脳をMRIで撮影し、歯の数と脳組織の容積の関連を調べた結果、歯の数が少ない人ほど、記憶を司る海馬付近や前頭葉の容積が減少していることが分かりました。

調査は、2003年に愛知県の65歳以上の健常者を対象に郵送で行い、4年間で認知症の認定を受けたか否かを追跡調査しました。有効回答数は4425人でした。

調査期間中に、認知症に伴い要介護認定を受けた人は全体の5%に当たる220人で、認知症の発症リスクは、20歯以上の人に対して、歯がほとんどなく義歯未使用の人は1.9倍、何でもかめる人に対して、あまりかめない人は1.5倍、かかりつけ歯科医院のある人に対して、ない人は1.4倍であることが分かりました。

入れ歯のデメリット

入れ歯について更に詳しく皆様に知っていただくために、下記にまとめてみました。

01 話しにくい

02 噛みにくい(噛む力は5分の1)

03 ばね等の見栄えが悪い、不自然

04 食べ物がひっかかる

05 美味しくない(食の喜びと加齢)

06 食べた後、はずして掃除しなくてはならない

近年では入れ歯をすると以下のようなことが起きることがわかってきました。

01 認知症になりやすい

骨に噛む時の振動が伝わらないため脳への刺激が減るためです。

人は類人猿に進化したとき直立し、 顎の位置関係が変わり顎の噛む機械的な衝撃が脳に良く伝わって脳が発達したとされています。
また、歯の根の感覚神経が脳全体を活性していることも分かってきました。 従って、その刺激がなくなると脳は活性を失い認知症への道を歩み始めるとされています。
実際、介護の場でもそれがはっきりしていることが確認されています。認知症老人の多くは入れ歯を装着しているそうです。

02 ガンになりやすくなる

入れ歯の歯茎に触れる部分が常に刺激を与えるためです。

入れ歯の傷が原因で歯茎の癌になったりする場合もありますので、口腔癌は特に治癒率が低いので注意が必要です。

03 歯を失うスピードが早まる

入れ歯の支えの歯に負担がかかるためと、汚れで歯周病が進行しやすいためです。

入れ歯を支えているバネが他の歯を動揺させるため負担が増し、本来の寿命より短くさせます。
このスピードは入れ歯が大きくなるに従って加速してくることは言うまでもありません。大きい入れ歯ほどバネのかかる歯に及ぼす負担が大きくなります。

04 肺炎になりやすくなる

口の中に細菌が繁殖しやすくなり誤嚥※することで肺に細菌が入るためです。

寝たきり老人の場合、死亡原因の約半分が肺炎です。また、その原因菌がお口の中の細菌であるということがわかっています。
入れ歯を入れるとお口の中のばい菌が増えるので、誤嚥して肺炎になりやすい状態が、特に寝たきりになると整いやすくなるといえます。

05 幸せを感じにくくなる

食事の摂りづらさや見た目の悪さが気になりコミュニケーションが控え目になることから、 人間社会科学的データが示しています。

また、幸せを感じる要素が食によるものの占める割合が、若いときは15%ほどですが、加齢とともに割合が増し、80歳では8割近くになります。

06 長生きの障害となる

全身疾患に罹患しやすく、栄養がとりづらいためです。

その他にも、寝たきり老人の入れ歯装着率がとても高かったことや、家族や友人が多い人は幸せと感じやすく、 長生きするという人間社会学的調査、そして食に幸せを感じるデータを総合した推測です。

これらのことから歯を失った時の治療方法としてはインプラント治療が最適とされています。

※誤嚥(ごえん)…食べ物や異物を気管内に飲み込んでしまうこと。また異物を消化管内に飲み込んでしまうこと。